SNSやチャットツールが充実するなか、メールはマーケティング手法として「効率的なのか?」と疑問を持つ方も多いはず。実は最近、ビッグデータの活用や、効率的な運用法が確立され改めて注目されています。
メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、その名の通り、eメールを活用してユーザーの購買意欲を高めたり、商品やサービスの認知につなげたりするマーケティング手法です。
SNSやチャットツールの登場により、メールマーケティングは「古い」と感じる方も多いかもしれませんが、AIやビッグデータを活用した「マーケティングオートメーション」の登場により、より精緻で複雑なメールマーケティングが実現できるようになりました。
よく耳にする「メルマガ」もこのメールマーケティングの手法の一つ。リスティング広告など、ほかのマーケティング手法に劣らない戦略として再注目されています。
ちなみに、マーケティングオートメーションとは、マーケティング活動で発生する定型業務を自動化し効率化する仕組み。メールマーケティングの場合は「メルマガ配信スタンド」などのサービスが該当します。
色々な種類があるメールマーケティング
メールマーケティングと一口にいっても、様々な手法があります。種類は大きく以下の4つに分けられます。
メールマガジン
有益な情報をユーザーに一斉配信する手法。お得な情報やセール情報を定期配信することで商品やサービスの認知度向上につなげることができます。ただし、ユーザー全員に対し、同じ内容を送信するので、開封率・反応率は他の手法に比べると低めです。
ステップメール
ユーザーのアクションをきっかけに、あらかじめ用意しておいた内容やタイミング、期間でユーザーに配信するメール手法です。定めた期間に連載形式で配信できるため、一度シナリオを作ってしまえば、あとは自動で見込み客のフォローができます。
ターゲティングメール
性別、年齢、職業などで、あらかじめターゲットを絞り配信するメール手法のこと。メールマガジンと比べ、特定の層に対して配信できるため、反応率・開封率が高くなります。ただし、ターゲット毎にメールを作成する必要があるのでその分手間もかかります。
休眠発掘メール
一定期間活動のないユーザーに対し、アプローチするメール手法です。ECサイトなどでよく使われるカゴ落ちメール(カートに入れたけど決済せずそのままになっているユーザーにアプローチするメール)が良い例です。
メールマーケティングのメリットとデメリット
ここでは、メールマーケティングのメリットとデメリットについて考察していきます。メリットとデメリットをしっかりと理解し運用していくことが大切です。
メリット:低コスト
DM発送の場合、印刷代や郵送コストがかかります。また、リスティング広告でも、運用には月に数万円という金額がかかることがほとんどです。その点、メールマーケティングであれば、月数千円から利用できるものもあり手軽に始められます。
メリット:見込み客の増加
知名度の高い商品やサービスでない限り、すぐに購入される可能性はきわめて低いことがほとんどです。少しでも関心を持ったユーザーに対し、定期的にメールで有益な情報を配信することで、見込み客の増加・育成を行うことができます。
デメリット:手間がかかる
メールコンテンツは、Webコンテンツと違い、読み返されることがほとんどありません。配信し続けて初めて価値が出ます。また、クオリティが低いと配信停止をされてしまう可能性もあるので、常に魅力的なコンテンツを考えなければなりません。
デメリット:設定が複雑
メール配信は自動なものの、ユーザー毎に「セグメント」や「配信内容」を変える設定は手動となります。メール反応の結果が悪ければ適宜修正する必要があり、メールマーケティングの精度を高めるほど、設定が複雑化し作業も増えていきます。
メールマーケティングの効率的な運用法
最後に、メールマーケティングの成功に欠かせない効率的な運用法についてご紹介します。
メール登録プロセスはシンプルに
メールマーケティングで最も重要なことが「会員登録を増やす」ことです。いくらメールの文章が魅力的でも、ある程度の会員数がなければ期待した成果は得られません。会員登録までのリードは、極力短く、手順は簡潔にしましょう。
適切な時間帯を見極める
一般的に、出勤前の7〜9時、ランチタイムの12〜13時、就寝前の21時〜23時が開封率が高い時間帯と言われていますが、これも配信するターゲットによって差異があります。業種ごと配信しながら見極め、最適化していきましょう。
差出人と件名を工夫する
ユーザーの多くは、日々大量のメールを受信しています。ファーストインプレッションで目に留まる内容でなければ、開封されることはほぼありません。また、あからさまな「煽り」は開封率は高くなりますが信用を落とすのでNGです。
配信停止手順は分かりやすく
「特定電子メール法」では、配信停止の方法をメール記載することが推奨されています。配信停止の導線が正しく引かれていない場合は、違反になり、最悪の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられるので要注意です。
手書き感を残す
ユーザーには大量のメルマガが届いています。テンプレート感満載の文章はすぐに見破られまず開封されません。相手の心に届くよう、誠意をこめ文章を書くことを意識しましょう。一斉送信の文章はもってのほか、誤字脱字は論外です。
いかがでしたでしょうか。
ユーザーの多くは、迷惑メールに辟易し、メールで宣伝されることに警戒心を抱いています。その警戒心をいかに解き、興味を持ってもらえるかが大切です。本日紹介したポイントを是非参考にしてみてください。
担当ライター:俵谷龍佑
WordPressサイト制作/Web集客の専門家。大手広告代理店にて、百貨店や出版社のリスティング広告運用を担当。その後独立、広告代理店で培ったSEOやデータ分析の知見を活かし、個人メディアを運営する傍らフリーのコンテンツライターとして活動中。執筆テーマは、集客やマーケティングなどビジネス関連、グルメや音楽関連。
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