販促レポート
2015/12/22 集客販促
業績低迷中のマクドナルド様を勝手に検証し応援してみる
日本を代表する外食産業の雄<マクドナルド>の苦戦は、既に多くのメディアによって伝えられるところです。特に衝撃的だったのが、昨年春に公表された不採算店143店閉店のニュース。僭越ながらマクドナルド様の業績改善について勝手に検証させていただきました。
業績低迷の要因を中小企業の社長目線で探ってみる

「マクドナルド 業績」というキーワードをグーグル検索したところ、実に435,000件のニュースやコラムや論評などがヒットします。多くの方がマクドナルドの行く末に強い関心を持っていて、有名無名を問わず無数の識者や解説者がその要因を独自の視点で解説しています。そのいくつかを抜粋して読んだところ、業績低迷の原因としてほとんど共通に語られているのは以下の5点のようでした。
1、過去の価格競争のツケ
2、2014年に表面化した期限切れ鶏肉と異物混入事件
3、若年層の人口減少と少子化
4、コンニビストアなどとの商品競合
5、円安で原材料価格が上昇し利益を圧迫
どれもこれも納得させられるものばかり、何のかんの言われながらも「愛されるマクドナルド」ということを垣間見ることができます。本当に多くの皆さんが、真剣にマクドナルドの未来を案じているようです。
しかし上記の5つの問題点は、「社会情勢」や「流通の仕組み」、「消費構造」などと密接に関わり、一朝一夕に解決できる要素ではありません。かといって、わかりきった問題を放置して良いとならないことは、日本マクドナルド様も十分に承知のはずです。ダイナミックさが求められる反面、慎重に成らざるをえない事、利害関係者の賛同を必要とする事など、大組織ゆえの苦悩もあることでしょう。
前置きが長くなりましたが、こういったことも踏まえ僭越ながらマクドナルド様の業績改善について勝手に検証し応援させていただきたいと思います。
メイド・フォー・ユーという新しい商品提供スタイルへの大転換が起点という仮説

メイド・フォー・ユーと呼ばれた「作り置きをせず注文を受けてから作り始める」という顧客サービスの大転換が行われたのは2013年頃。それ以前は、ランチタイムや朝夕のラッシュアワーに併せ、ある程度のメイン商品を作り置きしウォーマーで保温、注文と同時に提供するといったスタイルでした。
ちなみに、ウォーマーで保温しておける時間は10分間、それを超えた商品は品質維持の観点から廃棄という社内の制度があったようです。品質基準を満たさない多くの廃棄は、エコロジーな社会を目指すという機運と相反するといった社内事情も、メイド・フォー・ユーを導入する背景としてあったそうです。
この大転換をPRするために全国規模で実施されたキャンペーン、「60秒以内に商品提供できなければハンバーガーやコーヒーを無料サービス!」を謳い文句に導入された「ENJOY!60秒サービス」を思い出します。2013年1月4~31日の期間限定で行われたこちらのキャンペーンは、消費者サイドでの盛り上がりはイマイチだったらしく、店内でけたたましく働く若いスタッフへの同情心の方が何かと話題になることの方が多かったようです。
その「ENJOY!60秒サービス」も終わり、「注文後に調理し作り立てを提供する」というメイド・フォー・ユーのスタイルだけが現在も維持されてます。
作り立てのために犠牲になった様々な事を考えてみた

レジ前の大混雑、行列の雑然さをめぐる殺伐とした雰囲気。このイヤ~な部分を感じられた方は、意外に多いのでないでしょうか。
注文とお会計を済ませレジ横で待たされる。で、待っているそばから新しい商品待ちのお客が押し寄せる。更に待っているそばから次の商品待ちのお客が・・・。おまけに、最低限かかる調理時間(約50秒)の調整として、多くの店舗で稼働レジは一つだけといったオペレーションのアンバランスさも大混雑に拍車をかけた要因の一つです。
店内はガラガラなのに大行列・・・
誰が並んでいて、誰が商品待ちなのかサッパリわからないケースが頻繁にみられました。このような状況が、「ここ並んでるんですけど~」や「横入り止めてくれます~」など、無用な消費者間トラブルを引き起こした原因なのも頷けます。コーヒーのお替りや追加注文も大混雑の最後尾も押しやられますし、シュガーや紙ナプキンが欲しいといったことすらも同様です。
結果、消費者から聞こえる声の一つとして、下記のようなものがネット上に溢れていきました。
・並んでまで食べたいと思わない
・殺伐とする嫌な気分になりたくない
・全く気軽でない
作りたて、という語感からは「アツアツ」「ホクホク」など、どちらかと言うと喜ばしいことを連想することの方が多いでしょう。しかし、メイド・フォー・ユーによるマイナス効果となってしまった多くの事実も知っておくべきだと思いますが、マクドナルド様いかがでしょう。
早い、安い、ほどほど旨い、ファーストフードの原点を見つめ直す

公式WEBサイトより
ファーストフードといえば、早い、安い、ほどほど旨い。この部分を否定する方は、あまり多くは無いでしょう。ファーストフードは、何と言っても手軽なのが最大のメリットですから。市場の評価はさておき「美味しい商品をお手頃価格で提供する」、この部分に関しては本当に感心するくらいの企業努力をされていることを店頭やテレビCMなどから伺い知ることができます。
メイド・フォー・ユーのためにファーストフードから置き去りになったもの、それは言うまでもなく「早い」という概念だと思います。しかし筆者は、メイド・フォー・ユーそのものを否定をする気にはなりません。食品廃棄を無くしエコロジー社会を目指すという理念は、売上や利潤を目指す企業倫理より遥かに崇高だと考えるからです。
ではどうしたら、「メイド・フォー・ユー」と「早い」を両立させられるのでしょう。正しいかどうかは別として、筆者なりに一生懸命考えてみましたのでご紹介します。
<レジ前混雑を緩和する>
・メイド・フォー・ユーと作り置きの併用
・ランチタイムは全レジフル稼働
・レジ横で商品待ちをさせない
<はっきりとした動線を明示する>
・並ぶ場所を明確にする
・専用の商品待ちスペースを新設する
・どうしても待たせる場合はテーブルまで届ける
これらである程度の行列は緩和され、「並んでまで食べたいと思わない」「殺伐とする嫌な気分になりたくない」は、ほぼ改善されるはずだと思いますが、皆さんはいかがでしょう。
更に、10分間を超えるウォーマー保温でも品質が保たれるハンバーガー素材の開発、商品ダメージを極力軽減するウォーマーそのもの開発などができればいう事なしです。
何はともあれ、一日も早い日本マクドナルド様の業績改善を願うとともに、サラ・カサノバ様からのノベルティ制作オファーをお待ちしております。
追記:20160303
日本マクドナルドの経営陣がこの「販促レポート」を読んでくれたかどうかは分かりませんが、レジ前の導線を見直すリリースを発表したようです。
<ライタープロフィール>

「マクドナルド 業績」というキーワードをグーグル検索したところ、実に435,000件のニュースやコラムや論評などがヒットします。多くの方がマクドナルドの行く末に強い関心を持っていて、有名無名を問わず無数の識者や解説者がその要因を独自の視点で解説しています。そのいくつかを抜粋して読んだところ、業績低迷の原因としてほとんど共通に語られているのは以下の5点のようでした。
1、過去の価格競争のツケ
2、2014年に表面化した期限切れ鶏肉と異物混入事件
3、若年層の人口減少と少子化
4、コンニビストアなどとの商品競合
5、円安で原材料価格が上昇し利益を圧迫
どれもこれも納得させられるものばかり、何のかんの言われながらも「愛されるマクドナルド」ということを垣間見ることができます。本当に多くの皆さんが、真剣にマクドナルドの未来を案じているようです。
しかし上記の5つの問題点は、「社会情勢」や「流通の仕組み」、「消費構造」などと密接に関わり、一朝一夕に解決できる要素ではありません。かといって、わかりきった問題を放置して良いとならないことは、日本マクドナルド様も十分に承知のはずです。ダイナミックさが求められる反面、慎重に成らざるをえない事、利害関係者の賛同を必要とする事など、大組織ゆえの苦悩もあることでしょう。
前置きが長くなりましたが、こういったことも踏まえ僭越ながらマクドナルド様の業績改善について勝手に検証し応援させていただきたいと思います。
メイド・フォー・ユーという新しい商品提供スタイルへの大転換が起点という仮説

メイド・フォー・ユーと呼ばれた「作り置きをせず注文を受けてから作り始める」という顧客サービスの大転換が行われたのは2013年頃。それ以前は、ランチタイムや朝夕のラッシュアワーに併せ、ある程度のメイン商品を作り置きしウォーマーで保温、注文と同時に提供するといったスタイルでした。
ちなみに、ウォーマーで保温しておける時間は10分間、それを超えた商品は品質維持の観点から廃棄という社内の制度があったようです。品質基準を満たさない多くの廃棄は、エコロジーな社会を目指すという機運と相反するといった社内事情も、メイド・フォー・ユーを導入する背景としてあったそうです。
この大転換をPRするために全国規模で実施されたキャンペーン、「60秒以内に商品提供できなければハンバーガーやコーヒーを無料サービス!」を謳い文句に導入された「ENJOY!60秒サービス」を思い出します。2013年1月4~31日の期間限定で行われたこちらのキャンペーンは、消費者サイドでの盛り上がりはイマイチだったらしく、店内でけたたましく働く若いスタッフへの同情心の方が何かと話題になることの方が多かったようです。
その「ENJOY!60秒サービス」も終わり、「注文後に調理し作り立てを提供する」というメイド・フォー・ユーのスタイルだけが現在も維持されてます。
作り立てのために犠牲になった様々な事を考えてみた

レジ前の大混雑、行列の雑然さをめぐる殺伐とした雰囲気。このイヤ~な部分を感じられた方は、意外に多いのでないでしょうか。
注文とお会計を済ませレジ横で待たされる。で、待っているそばから新しい商品待ちのお客が押し寄せる。更に待っているそばから次の商品待ちのお客が・・・。おまけに、最低限かかる調理時間(約50秒)の調整として、多くの店舗で稼働レジは一つだけといったオペレーションのアンバランスさも大混雑に拍車をかけた要因の一つです。
店内はガラガラなのに大行列・・・
誰が並んでいて、誰が商品待ちなのかサッパリわからないケースが頻繁にみられました。このような状況が、「ここ並んでるんですけど~」や「横入り止めてくれます~」など、無用な消費者間トラブルを引き起こした原因なのも頷けます。コーヒーのお替りや追加注文も大混雑の最後尾も押しやられますし、シュガーや紙ナプキンが欲しいといったことすらも同様です。
結果、消費者から聞こえる声の一つとして、下記のようなものがネット上に溢れていきました。
・並んでまで食べたいと思わない
・殺伐とする嫌な気分になりたくない
・全く気軽でない
作りたて、という語感からは「アツアツ」「ホクホク」など、どちらかと言うと喜ばしいことを連想することの方が多いでしょう。しかし、メイド・フォー・ユーによるマイナス効果となってしまった多くの事実も知っておくべきだと思いますが、マクドナルド様いかがでしょう。
早い、安い、ほどほど旨い、ファーストフードの原点を見つめ直す

公式WEBサイトより
ファーストフードといえば、早い、安い、ほどほど旨い。この部分を否定する方は、あまり多くは無いでしょう。ファーストフードは、何と言っても手軽なのが最大のメリットですから。市場の評価はさておき「美味しい商品をお手頃価格で提供する」、この部分に関しては本当に感心するくらいの企業努力をされていることを店頭やテレビCMなどから伺い知ることができます。
ファーストフードまたはファストフード(英: fast food)とは、短時間で調理、あるいは注文してからすぐ食べられる[1][2]手軽な食品や食事のこと。日本語のファーストの文字からは英語のFirstが連想されるが、それは誤りであり、言語的には英語のFast(ファスト、フェァスト)に由来している。
引用:ウィキペディア
メイド・フォー・ユーのためにファーストフードから置き去りになったもの、それは言うまでもなく「早い」という概念だと思います。しかし筆者は、メイド・フォー・ユーそのものを否定をする気にはなりません。食品廃棄を無くしエコロジー社会を目指すという理念は、売上や利潤を目指す企業倫理より遥かに崇高だと考えるからです。
ではどうしたら、「メイド・フォー・ユー」と「早い」を両立させられるのでしょう。正しいかどうかは別として、筆者なりに一生懸命考えてみましたのでご紹介します。
<レジ前混雑を緩和する>
・メイド・フォー・ユーと作り置きの併用
・ランチタイムは全レジフル稼働
・レジ横で商品待ちをさせない
<はっきりとした動線を明示する>
・並ぶ場所を明確にする
・専用の商品待ちスペースを新設する
・どうしても待たせる場合はテーブルまで届ける
これらである程度の行列は緩和され、「並んでまで食べたいと思わない」「殺伐とする嫌な気分になりたくない」は、ほぼ改善されるはずだと思いますが、皆さんはいかがでしょう。
更に、10分間を超えるウォーマー保温でも品質が保たれるハンバーガー素材の開発、商品ダメージを極力軽減するウォーマーそのもの開発などができればいう事なしです。
何はともあれ、一日も早い日本マクドナルド様の業績改善を願うとともに、サラ・カサノバ様からのノベルティ制作オファーをお待ちしております。
追記:20160303
日本マクドナルドの経営陣がこの「販促レポート」を読んでくれたかどうかは分かりませんが、レジ前の導線を見直すリリースを発表したようです。
日本マクドナルドは業績回復のペースを速めるため、既存店の改装を加速する。2016年12月期に約170億円を投じて全体の約6分の1にあたる500~600店を改装し、その大半に注文と商品の受取場所を分けた新型カウンターを導入する。顧客が不満を持ちやすいレジ前の混雑を解消することで、ファンの回帰と新規顧客の開拓につなげる。
日本マクドナルド、500店に新型カウンター 集客増へ混雑緩和
<ライタープロフィール>
担当ライター:h.nakano
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