販促レポート：大切なのは味と価格、そして成功体験。選ばれるラーメン店を目指す 【販促ノベルティ卸売りセンター】

素晴らしい商品であふれ返る世の中、味や価格のみを訴求しても消費者の心には響きません。もう一つ付け加えたいのは、商品を通し得られる成功体験。今回は数ある業種の中でも、激戦のラーメン店に焦点をあて成功体験例を考察してみました。

商品スペックや価格だけで差別化できない時代


コモディティ化とは
インターネットが普及し十数年が経ち、我々を取り巻く環境は急速な勢いで変化しつつあります。その変化の一つが、多くの業界で起こっている「コモディティ化」です。コモディティ化とは、当初持っていた商品価値が低下し「一般的な商品になる」ことを指します。

多くの業界でコモディティ化が始まったのにはいくつか要因がありますが、その中でも「様々な情報に簡単にアクセスできる」があります。今まで知名度の低い商品サービスは、知人などの評判口コミを介してでないと知る術がありませんでした。しかし、ネットが誕生し、日本中、世界中の情報にアクセスでき、例えば「チーズ専門店」や「缶詰バー」といったディープなお店も容易に探し出せるようになりました。

これは、もちろんラーメン店でも同じことがいえます。多くの情報を持ったお客さんにとって、「〇〇味のラーメン店」「駅から近いラーメン店」、「安いラーメン店」はもはや珍しい存在ではなくなり、魅力的には映らなくなっているのです。

コモディティ化から脱するために
では、コモディティ化から脱するには、一体どうすればよいのでしょうか？それは商品に「高付加価値」をつけることです。高付加価値の代表例として、商品を通して得られる「成功体験」の演出や提供があげられます。

例えば、お客さんがビールを買う理由を考えてみましょう。「安いから」「喉が渇いたから」など、表面的な理由はそうかもしれません。しかし、本質的なニーズは、「お風呂上りに安らぎたい」「友人や家族と楽しみたい」「仕事を忘れ盛り上がりたい」ではないでしょうか。これらが、まさに商品から得られる成功体験です。

しかしお客さんは、自分が求めている本質的なニーズに気づいていないことが多いです。だからこそ、商品から得られる「成功体験」を演出してあげることで、「魅力的と感じる→購入したいと思う」へと導くことができるのです。


マンネリ化し差別化のないラーメン店の特徴


今回は数ある業種の中でも、激戦のラーメン店に焦点をあて考察しています。
ラーメン店は、そもそもコモディティ化しやすい業種の代表格。中でも、マンネリ化し差別化のない店舗には、どんな共通点があるのでしょう。特徴を以下にまとめてみました。当てはまる場合は要注意、差別化への準備が必要かもしれません。

とにかく安売りしている
安売りは多くのお店が容易に実行できる差別化の手法であり、すぐに他の店に真似されるリスクがあります。安い価格のお店が現れれば、終わりのない安売り競争に巻き込まれることになり、たちまち売上げは減少していくでしょう。

「味のこだわり」を強みとしている
ライバルが多い中、どのラーメン店も味にこだわっています。もはや味にこだわるのは当たり前。味のこだわりは大切ですが、その要素だけで人気店になれると限りません。お客さんが魅力を感じるのは、味やお店の雰囲気を通して得られる体験です。

店主の実績、スキルをウリにしている
店主の実績やスキルは成熟していた方が信頼、信用という面で大切でしょう。しかし、ほとんどのお客さんはそういった事前情報は知らずに入店します。メディアに多く露出している著名人でない限り、強みにはならないことがほとんどです。


消費欲求をくすぐる4つの成功体験例


ところで、ラーメンから得られる成功体験とは具体的にどんなものがあるのでしょう。頭を悩ます店主の方も多いと思いますが、この章では、お客さんの消費欲求をくすぐる成功体験例を4つほど紹介します。ぜひ、参考にしてください。

非日常のイベント体験を提供する
とてつもなく「量が多いラーメン」、あり得ないほどの「激辛ラーメン」といった変わり種メニューがあるお店であれば、このメッセージは王道です。今まで見たことのない、出会ったことのない、珍しいものを食べるというイベント体験は充分な非日常です。

故郷へのタイムスリップを演出する
「札幌ラーメン」「会津ラーメン」といったように、地名を冠したラーメンを提供しているならこの謳い文句がぴったり。ラーメンの魅力は美味しさだけではありません。古き良き時代、故郷を懐かしみ「ホッとする」という体験も一つの価値になります。

友人と楽しく過ごす場所を提供する
雰囲気作りを大切にしているラーメン店なら、この訴求が良いでしょう。友達や恋人と一緒にご飯を食べる時間は、特別な思い出となりえます。こだわるのは「価格だけ」「味だけ」というラーメン店が多い中、音楽や照明など空間への価値訴求も一手です。

職人気質や頑固オヤジ、名物店主を演じる
食べることに専念するため、私語やスマホを禁止にするお店は今も存在しているそうです。ギラりと目を光らす「頑固オヤジ」として話題になるのも一つの演出。本当の威圧は困りものですが、レジャーとして楽しんでもらうことが目的なら全然ありです。


いかがでしょうか？
商品を通し得られる成功体験として、今回は数ある業種の中でも、激戦のラーメン店に焦点をあて成功体験例を考察してみました。ラーメン店なんてどれも同じ、、、なんて思わずに、マーケティング視点でお近くのお店に足を運んではいかがでしょうか。


＜ライタープロフィール＞

担当ライター：ryusuke
Web集客の専門家。大手広告代理店にて、百貨店や出版社のリスティング広告運用を担当。その後独立、広告代理店で培ったSEOやデータ分析の知見を活かし、個人メディアを運営する傍らフリーのコンテンツライターとして活動中。執筆テーマは、集客やマーケティングなどビジネス関連、グルメや音楽関連を得意とします。
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